夏トマトの作り方

樹上で完熟させ、7〜10月限定で収穫します。

樹上でじっくりと栄養をためてから収穫した旬のトマトは真っ赤でおいしいだけではありません。栄養価が高く、トマト自身も健康状態がよいため内部の水分劣化が遅く、収穫後もみずみずしい状態が長く続きます。

収穫期間は7月末〜10月末と短いですが、これがトマト本来の旬です。産地による多少のばらつきはありますが、冬から春にかけてのトマトは暖房用ボイラーでハウスの温度を上げて生産したもので、環境負荷も高めです。

加藤農園では暖房用ボイラーは使用していません。真夏の夜の温度が20度〜15度くらいまで下がる寒暖差の大きい平谷村の気候を最大限に利用し信州高原夏トマトを生産しています。夏の夜の低い気温が、日中光合成で作り出した糖分を果実の中に閉じ込めることで、この時期、他の低地のトマト産地ではまねの出来ない甘みの強いトマトが育ちます。

落ち葉や木材チップと微生物の力で作った土です。

トマトづくりで最も大切にしているのが土づくりです。一般的には窒素分が含まれる家畜の糞尿類が使われます。トマトの成長には、窒素分も必要ですが、過剰になると、味にえぐみが出て、後味が悪くなります。また入れすぎると土中の微生物の繁殖を制限することもあります。

加藤農園では家畜の糞尿類は使わず、植物性の有機質のものを畑に入れています。土着菌の付いた落ち葉、キノコ農家から分けてもらった廃菌床、生の木のチップなどです。

これらを土に入れることによって、多様な微生物を繁殖させ、必要な栄養分を微生物分解によってトマトに取り込ませることができます。

トマトは連作が難しく、プロの農家も接ぎ木を好んで使いますが、信州高原夏トマトは5年連続で自根の苗から育成しています。自然のものをふんだんに使った土づくりは病原菌が少なく、これまでトマトが土壌内の病気にかかったことは一度もありません。

山間に涌くあさひ沢の湧水で育てています。

トマトは90%が水分でできているので、水のよしあしはトマトの味に大きく影響します。圃場の裏手にある山のからちょろちょろと涌くあさひ沢の天然水で信州高原夏トマトは、育てられています。きれいな水は、土壌を健康に保つ役目もあり、の地域の風土を生かした栽培の一つです。